ロケットストーブの燃焼不良の改善

これまでの私のロケットストーブでは長時間安定して燃焼させることが難しいと感じてきました。燃焼が一旦は始まっても「気が付いたら火が消えていた」ことがよくありました。
長い燃焼物が引っ掛かって自然に落ちていかない場合もありますが、それは別として一番の燃焼不良の原因について考えてみました。

燃焼不良の原因

図1 これまでの焚口の構造

一般的なストーブでは、燃焼の炎がこれから燃える部分を加熱してくれるために自然に炎が広がっていきます。
それに対してロケットストーブでは、燃焼の炎がヒートライザーの方(横)に強く吸引されるため、これから燃える部分を加熱する力が大変弱くなってしまいます。
これが燃焼不良の大きな原因であることがわかりました。特に太くて堅い燃焼物は直ぐに火が経ち消えてしまいます。

ロケットストーブの燃焼室の改善

燃焼室の空間をより大きくすることで、炎が横だけでなく上にも広がるようになり、これから燃えていく部分をより加熱してくれるようになるのではないかと考えました。

図2 焚口の開口をL板で調整

角状の焚き口ですが、今までは煙が上がらないようにするために、図1のように鉄の箱状のものを差し込んで幅を狭めていました。
これを止めて、図2に示すように焚き口の幅ギリギリの鉄のL板を差し込んで、その位置調整をすることで燃焼物の大きさに合わせた焚き口の調整ができるようにしました。なお、L板の位置がズレ動かないようにするためにクリップなどを挟んでおきます。
L板の下の先は燃焼室近くまできていますが、焚き口の壁に自重により接しています。これにより下に行くほど焚き口の空間が広くなっていきます。
これで燃焼の炎が上に広がりやすくなるので、燃焼物のまだ燃えていない部分を加熱することができるようになりました。

改善の効果

ほぼ期待どおりの結果で、今までよりはるかに燃焼の持続がしやすくなりました。
燃えやすい燃焼物のときには炎が焚き口の上端にまで上がって来ることもありますが、L板で上端の口の開き具合を調整すれば炎や煙が立ち上ることはありません。これがヒートライザーの吸引力の力だと見て取れます。
この改善により長い燃焼物を差し込んでおけば1時間位は放っておけるようになりました。
燃焼物の太さに合わせてL板の位置を調整する必要があります。少し面倒に感じるかもしれませんが、いままで安定燃焼に苦労してきた事を思えばそれ程の苦ではありません。

図3 焚き物が中にすっぽり入るとき

焚き口が狭すぎると燃焼物が引っ掛かって落ちていかないことがあります。燃焼物が引っ掛かっていたり燃焼物が下がって焚き口が空き過ぎると、火災の危険に繋がるので時々は気を付けて見る必要があります。
以上は長い燃焼物を差し込むときの注意点ですが、燃焼物が焚き口にすっぽり入ってしまうようなときは、図3のように開口をより小さくすれば問題ありません。最初からすべての燃焼物を中に納めるように設計すれば、それはそれで良いですね。

特に燃えにくい燃焼物は

太めで堅くしっかりした燃焼物の場合は、それ1本だけでは燃焼の継続は難しいです。その場合は、細い物・劣化の進んだ物・割竹などの燃えやすい物を組み合わせて一緒に燃やせば燃焼が継続しやすくなります。(細くて軽い燃焼物が挟まって落ちていかない事があるので別の工夫も必要です)
しっかりした燃焼物はゆっくりと、燃えやすい燃焼物は速く燃えていくので、それぞれ追加するタイミングは違ってきますが、いろいろな物を燃やせるようになるので良いです。

今回のまとめ

2023~24年の冬にこの改善を行ってから少し経過しました。それまでは機嫌を取るのが難しいストーブだと思ってきましたが、今ではコツも掴めたこともあり冬の作業場の大切な相棒となっています。
農業をやっていると不要な燃焼物がいろいろと出ます。特に竹は困りものです。それらを集めてきては焚き物小屋に保管しています。
作業場は農機具の修理や私(伝兵衛農園F)の楽しみの居場所にもなっていますが、ストーブを焚きながらの冬の作業が「至福の時間」と感じられるようになりました。