2021年4月から畑の準備を進め5月から野菜の第1作目が始まりました。
始めたばかりの畑はうまくいかないのが当たり前でしょうが、私にとってはワクワクの初体験ですので様子をアップしてみます。
手当たり次第に種蒔き・苗植え 2021年5月11日~
小松菜、ほうれんそう、小カブ、大根、人参、つるなしいんげん、青大豆
購入苗
トマト(大玉、中玉)、カボチャ(清内路カボチャ)、トウモロコシ、ズッキーニ、白菜、キャベツ、エンドウ、万願寺唐辛子、赤紫蘇、ネギ
自家育苗
トマト(あまうま)、カボチャ(栗えびす、ロロン)、トウモロコシ、白菜、キャベツ
私が今までに作った野菜はトマト、カボチャ、サツマイモ、里芋でそれ以外は全くの初心者です。そもそも農家育ちでありながら野菜のこともよく知らない輩です(妻の方が知っている)。手当たり次第、時期的に適さないものも気にせず蒔いたり植えたりしていきました。
炭素循環農法では基本的にただ蒔くだけ・植えるだけで、水やりや追肥などの面倒なことは一切ありません。しかし、直播きでは発芽させるのが結構難しいようなので野菜ごとにネットや本でいろいろと調べました。
育苗にも始めてチャレンジしてみました。できるだけ肥料成分の無い培土を使うことを基本にいろいろな材料を試しました。発芽は割と簡単にしますが、その後の育ちはあまり良くありませんでした。育苗培土をいろいろと変えながら試し、かろうじて出来の良い苗から畝に植え付けていきました。
畑全体の様子 2021年6月6日
種蒔きや苗の定植が一通り終わり、少しずつ育ち始めました。
キャベツ、トマト、カボチャは根切虫にやられたり枯れたりで何度も植え直しました。
畑全体の様子 2021年6月26日
キャベツ以外の葉野菜類、ズッキーニ、トウモロコシなどは割と順調に生育しています。
カボチャ、トマトは枯れなかった苗も1ヶ月位は植えたときの大きさのままでほとんど成長しませんでした。
野菜毎の様子
1 小松菜、小カブ、ほうれん草
共に5/13に種蒔き。約40日経過した6/24の写真。
虫の食害もあまりなく割と順調に出来てしまいました。順に収穫して食卓へ運んでいます。小松菜は大きくし過ぎてしまったようです。小カブも大きくし過ぎたせいかほとんどに割れが入ってしまいました。炭素循環農法としても私としても、始めてにしては上等でした。
7月に入りこの場所の野菜を全て片付け、葉野菜の2作目として小松菜・山東菜を播種、白菜を苗植えしました。写真左上の防虫網トンネル部。
防虫網は青虫は防げても他の虫は防ぐことができず食害が進んでいます。
1作目にはいなかったミミズが出始めモグラも入ってきました。今年は梅雨から夏にかけて豪雨の日が大変多かったため、畑の腐敗が始まってしまったようです。1作目の段階では割と乾燥していたため畑の発酵が順調に進みうまくいったのではないかと想像できます。
2 白菜
5/12に市販苗を植え、40日を経過した6/24の写真。
この場所は肥料気がほとんど無いと思われる所です。青虫は2疋程取り除いた程度でほとんど付きませんでした。モンシロ蝶が飛んでいてもあまり止まりません。他の小虫が葉に穴を開けていますが大きくは食われていません。
白菜は炭素循環農法において指標作物と言われ虫の食われ方で畑の浄化度が判るというのです。この様子を見る限りは思った以上に良好です。
8株中4株は塔立ちしてしまいましたが、他の4株は結球が始まっています。
7/17までに塔立ちを免れたのはこの2株だけでした。あまりしっかりとした結球ではありませんが、外葉が傷んできているのでこの段階で収穫を行いました。
3 キャベツ
「キャベツ」は悪戦苦闘。市販苗・自家苗を含めて何回も繰り返し植え直しました。風にあおられて根付かない内に枯れたり、根切虫や青虫にも次々とやられ、ことごとくお陀仏に。
上は青虫に酷くやられたがかろうじて生き残ったもの(青虫は片端から潰しました)。場所は「白菜」のすぐ隣で土の状態はあまり変わらないと思うのですが、「キャベツ」だけはモンシロ蝶が好んで産卵していくようでした。やむなく紡蝶網を被せることにしました。
因みに市販苗の「サニーレタス」には全く虫が付かず順調に生育しています。
防諜網をかぶせてモンシロ蝶の産卵を防ぎやっと順調に生育中です。
炭素循環農法としては「虫の食べ物は人の食べ物では無い」のですが、私にとっては初めて作るキャベツなので不味いものでも育ててみたいと考えました。
4 カボチャ、トマト 苦戦中
共に5/12頃に苗を植えてから1ヶ月位は成長が遅々として進まなかったのですが、その後少しずつ成長をはじめて少し安堵しました。
この場所の残留肥料がほとんど無かったことと、炭素資材を分解する菌類が動き出したことを確認できたような気がします。
下の写真は6/24。やっと成長が始まった様子です。
手前がカボチャで右側が「栗えびす」左側が「ロロン」で共に自家苗です。この勢いの差は品種の差によるものと思われます。
左奥がトマトで、見えているのが市販苗の「桃太郎」。
トマトの中でも市販苗の「桃太郎」と中玉系はまだ伸びが良かったのですが、自家苗の大玉トマト「あまうま」は酷かったです。苗が小さいので根切虫にも弱く何回か植え直しをしました。
カボチャの「ロロン」、トマトの「あまうま」の様子を見ると、よりおいしくなるように改良が進んだ野菜ほど、畑が良くない(肥料がないと)と育ちにくいのではないかと思われます。
カボチャ 7/21
ツル数は慣行より減らしています。「栗えびす」は親+子1、「ロロン」は親のみ。慣行栽培ほど旺盛ではありませんが中ら順調に生育中です。「栗えびす」と「ロロン」の生育差は相変わらず大きいです。結実はどちらも1つる当たり1~2個位で少ないです。
未だに苗のサイズのままの株もあったので引き抜いてみると根張りがほとんど進んでいません。元々の荒れ地で今回浅くしか耕起していないので土が固いのも原因と思われます。いきなりカボチャやトマトは無謀なのかもしれません。
トマト 7/17
株のサイズを慣行栽培と比べると1/3~1/4位です。
左列手前は「桃太郎」で第4花房が開花、第1花房の実を収穫中です。右列手前は「あまうま」でやっと第3花房が開花する位です。
写真では判りにくいですが葉が黄緑色で反りもほとんど無いので、チッソ分はほとんど無いと思われます。ここに撒いたチップ堆肥[資材4]には牛糞と石灰窒素が混ぜてあり、チッソ分に不安がありましたが、トマトの葉の様子から見ると心配には及ばなかったようです。
7/23現在ですが、折角上向いたトマトの勢いもこのところ衰えています。梅雨の豪雨が明けたと思ったら夕立の豪雨が連日襲っています。畑の菌類が頼りの炭素循環農法にとってこの気候は非常に酷なんだろうと予想できます。キノコ菌もかなりバテているんでしょうね。
5 大根 7/20終了
この場所は昨年の肥料が少し残っている可能性がある所です。順調に成長し太さ10cm長さ50cm超のものもありました。土の20cmより深いところはまだ固く石もあるため、中央から先は凸凹していて抜くのにも苦労しました。幸いに二叉大根はありませんでした。
太りすぎて固く、煮物で食べると苦みが気になります。大根おろしでは辛みは弱い方です。
6 ズッキーニ
5/11に市販苗を2株植え40日ほど経過した6/24に撮影したものです。
今回育てた野菜の中で最も順調に育ち、収穫もこの頃から順調に進んできました。7/17現在では2株で毎日太いものを3~4本収穫しています。昨年トマトを育てた場所で窒素分が残っている可能性はありますが、すぐ隣の万願寺唐辛子や赤紫蘇の生育は悪いのでそれ程ではないと思われます。とすれば、炭素循環農法の成果なのか。
株の状態から見てぼつぼつ終了に近ようです。
畑に表れた愛しいキノコ達
5/22 種蒔き・苗植えを始めて約10日。雨後に人参の株間に出た小さいキノコ。
6/24 梅雨真っ最中に出たキノコ。
7/5 毎日大雨が続き畑の菌類が生きているか心配。そんな中で出た小さいキノコの群生。
気になる虫たち
ここは炭素循環農法を始める前にはミミズもモグラもほとんどいませんでした。しかし、梅雨明けの頃から草むしりをしていると時々ミミズが出てくるようになりました。モグラの潜った跡も急に見受けられるようになりました。
残念ながら腐敗が始まってしまったようです。これだけ大雨が降り続ければ仕方ありませんが、炭素資材の投入量も多すぎたのかもしれません。
7/23 畑をいじっているとコガネムシと思われる幼虫が結構います。チップが好きなコウチュウ目の虫たちが沢山産卵しているのではないかと心配です。小さいコガネムシは野菜などに付きます。幼虫は小くて見えませんが、来年の春に成虫が野菜に群がらなければ良いのですが。
まだまだ炭素循環農法初心者にとって厳しい状況が続きそうです。