私の栗をご購入いただいたお客さんから栗の品種毎の渋皮煮などのレポートをいただきました。ご了解を得ましたのでここに掲載させて頂きます。写真にあるようにお菓子作りが大変上手(プロ級)な方で、栗の品種による違いがよく判るレポートです(栗の微妙な香りの違いなど私にはわかりません)。みなさん是非参考にしてみて下さい。
<武蔵>
鬼皮がとっても薄くむいたときにびっくりしました。
そのかわりなのか渋皮はしっかりしているなと思いました。でも渋皮はとてもツルンときれいで煮くずれもほぼありませんでした。渋が強すぎるということもありませんでした。この栗も栗自体がとっても甘くて加工するのはもったいないですね。
一つ気を「付けないと」と思ったのは渋皮がしっかりしているので(鬼皮をむくときに渋皮に傷が付いていないと)砂糖を加えると浸透圧の関係で実が縮こまってしまうということです。今年作った栗では唯一これが気になりました。
お菓子作りには問題ないのですが、渋皮煮では気を付ける点かなと思いました。
<利平>
渋皮がとてもやぶれやすく、渋皮煮を作るうえではとても大変でした。ちゃんとキレイに出来たのは50%位で、あとは途中で脱落(栗ペーストへ・・・)しました。が、栗自体が甘くほくほくしているので出来上がったものはとてもおいしかったです。
ゆで栗や焼き栗向きだなと感じました。
<銀寄>
こちらの栗もとても甘く、風味が良いと思いました。渋皮煮にするにはもったいない品種ですが、渋皮もやぶけにくく、とても作りやすいしキレイに仕上がるのでさすが高級栗という感じです。
<筑波>
香りがとても強いなという印象で、いつもは渋皮煮は砂糖のみなのですがラム酒を入れて作りました。ラム酒を入れても香りがラムに負けなかったです。加工もしやすかったです。
<丹沢>
この栗も香りが強めかな?と思いました。加工もしやすかったです。渋皮が少し厚めかな?という印象もありました。
<伊吹>
丹沢と比べると少し香りが弱めかな?という印象がありましたが、加工するにあたっては渋皮がツルッとしていて作りやすかったです。
<国見>
甘みが少ないのでスイーツの加工(クリーム、ペースト等)にはしやすそうです。
渋皮煮と甘露煮は作るにあたって特に不便を感じませんでした。むしろペーストを作るときは、栗自体「ほくほく」というより「しっとり」という感じで作りやすく感じました。砂糖の量もコントロールしやすく、なるほど(加工向きの栗)と思いました。
私の好きな料理教室を開いている方も、毎年加工用に国見を指定して購入しています。
★伝兵衛農園Fより
実はレポートをいただいてから3年ほど経過してしまいました。ずっと更新が出来なくて今頃になってしまいました。本当に申し訳ありません。
銀寄と武蔵は見た目ほとんど区別できない程よく似ています。収穫時期もほとんど同じです。最近私も親戚に作っていただいた銀寄と武蔵の渋皮煮を改めて食べ比べてみました。
>銀寄は渋皮煮にぴったりの栗だと思っています。味(砂糖)も良くしみて柔らかくてしっとりしていて大変おいしいです。栗の出来の違いによるのか、中には固くなってしまうものもあります。先のレポートにもありますが浸透圧の影響でしょうか?。
>武蔵はご指摘のように渋皮が厚いので、味の浸みも悪くかためかなと思います。私が一番気になるのは「渋み」の抜けが悪いことです。渋皮が大変しっかりしている分、渋抜きはしっかり行った方が良さそうです。
>国見ですが、私もしっとりしていて加工向きと思っています。しかし2~3週間熟成保存したものはかなり甘くなります。同じく熟成保存したポロタンや銀寄と比べても甘みでは優るのではないかと思っています。生食の比較でもよくわかります。新鮮なものを生食すると独特な臭いがありはっきり言っておいしいとは言えません。
>美玖里は特に甘くておいしい栗ですが、新鮮なものと熟成保存したものとでは全く比べものになりません。もう一つ美玖里は実がすごく締まっていて硬いです。私も栗ご飯で米と生栗を一緒に炊いてみましたが栗はまだ炊けていませんでした。(^^;)
買っていただくお客さんには基本的に収穫直後のものをお送りしています。見た目には綺麗で皮をむくのももったいない位です。残念ながら直ぐに食べられても味の方は・・・?。
熟成保存はカビやすくて難しいですが、少し位のカビなら皮をむけば大丈夫です。別のページ(・・・熟成保存)に紹介していますので是非熟成保存してから食べていただきたいと思います。
私も熟成保存したものを販売できれば良いのですが大型冷蔵庫がないので出来ません。本当に残念です。
★ 栗のネット販売を行っています。
・ メルカリ に 「伝平」の名で 出品。
・ 直接販売も承ります。ご連絡フォームよりお願い致します。